きくお (Kikuo)
Groovin’ Judgement
(女)起立
(裁)それでは開廷します、被告人は前へ
名前は
(犯)●●●●
(裁)住所は
(犯)●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
(裁)現在の職業は
(犯)…む、無職…です
(裁)では検察は起訴状を読み上げてください
(検)はい、平成20年●月●日午前●時●分、
JR山手線目白駅池袋駅間の車両内において
被告人は当時●●才の被害者に対し、
わいせつ行為を働き、被害者を著しく羞恥させ、
かつ人に不安を覚えさせたものである
被告人は偶然を装いひじで胸を触り
被害者は反対のドアに移動したが
被告人はそれを執拗に追いかけ、1分間ほど臀部を
触り、被害者のショルダーバッグの中に手をいれ、
携帯電話を窃取した
被害者はその場で被告人を取り押さえ池袋駅にて下車
被告人は身柄を確保されたものである
携帯電話を盗もうとした動機は
「中身をのぞき見しようとした」ためと供述
今回で被告人は5回目の逮捕で、過去4回いずれも
痴漢行為で逮捕されています
被害者は当然厳重な処分を希望しています
罪名及び罰状
公衆に著しく迷惑をかける
暴力的不良行為等の
防止に関する条例違反
同条例8条第一項第二項第5条第一項
(裁)被告人には黙秘権があります
答えたくない質問には答えることはありません
ここで述べられた事は全て証拠になりますので
気をつけてください
控訴事実、読み上げた起訴状に間違いはないですか
(犯)…は、い。
(裁)甲一号章から甲十八号章まで全て同意
証人は証言台へ
(母)はい
(裁)お名前は
(母)●●●●
(裁)それでは宣誓証を声に出してお読みください
(母)良心に従って真実を述べ何事も隠さず
偽りを述べないことを誓います
(裁)嘘の証言を述べると偽証罪として処罰されることが
ありますので注意してください
それでは弁護人、尋問をどうぞ
(弁)証人はこれから息子さんに対してどうしますか
(母)事件を起こすたび二度としないというが直りません
でも、今後も暮らしていきたいと思います
(弁)心境は
(母)先月罰金50万を払ったばかりなのに、
また同じようなことをして、びっくりしました
今までで150万円の罰金を払っています
(弁)息子さんの性格は
(母)まじめにはまじめで・・・自分のことは
はっきりいえないけど、まじめにはまじめなんです
年がいくほど仕事の期間は短くなってしまったけど
(弁)女性関係は
(母)女性関係ですか…一度もないと記憶しています
(弁)今後はどうしますか
(母)警察の人から、こういうビデオがあるから犯罪を
起こすからなくさせてほしい、といわれたので
そういう…わいせつなビデオや本を持ち込まないように
出納帳をつけさせます
これからも一緒に暮らして教育指導をします
(弁)以上で
(裁)では検察から尋問をどうぞ
(検)教育指導は、今までしなかったんですか
(母)言っていたんですが、そういうビデオがあるとは
知りませんでした
(検)そういうビデオを見て、
こういうことを全員がするわけじゃないですよね?
罪の重さがわかっているかが問題では?
(母)はっきりと、わかっていないかも
(検)そこをちゃんとしないと、直らないのでは?
(母)行動をチェックします
(検)電車に乗らないようには
(母)話し合います
(検)お母さんが考える、息子さんが性犯罪を繰り返す
理由はなんだと思いますか?
(母)そういう、わいせつな、ビデオを見ているから
(検)息子さんは性犯罪ばかり繰り返して今回で5回目です、
人と倫理観がずれていると思いませんか?
(母)…
(検)以上で終了します
(裁)では証人は席へお戻りください
被告人は証言台へ、質疑応答します、弁護人どうぞ
(弁)心境は
(犯)…
(弁)被害者に対しては
(犯)………
(弁)なんでやった?痴漢行為
(犯)ばれないと、おもって
(弁)なんで?
(犯)こん、で、て
(弁)のるときからしようと思ってた?
(犯)のってから…
(弁)お母さんは色々してあげたいと言いましたが、
どう思ってますか
(犯)…
(弁)示談については
(犯)…
(弁)以上です
(裁)では検察どうぞ
(検)なんでやってしまうんでしょうか
(犯)気が、つくと、やってしまう
(検)刑務所にいくと思ってますか
(犯)おもって、ま、す
(検)なんでやめられないと思います
(犯)わかりません
(検)謝れば済むとか思ってません?
(犯)…なにもかんがえてません…
(検)…以上です
犯人心理描写
謝れば、すむとか、おお、お、おもってる、
ちく、しょう、なんだ、よ
ばかにしやがって、ちかん、くらいしか
たのしいことなんて、なにも、ないんだ
おれ、には、なに、もないんだ
よわいもの、いじめ、し、しし、しやがって…
(検)求刑懲役2年、自制能力なし
(弁)示談金を支払い、長期間の身柄拘束、
被告人はこれまでにない反省を見せており
再犯の恐れはありません
家族の更正を受けるべきある
(裁)判決、被告人を懲役2年に処する
この裁判の確定の日から4年間その刑の執行を猶予する
訴訟費用は被告人の負担とする
なお、この判決に不服がある場合は
本日から14日以内に東京高等裁判所宛に
控訴申立書を提出してください。
ではこれにて閉廷致します
(傍)…あいつ絶対またやる
(皆)…ぷっ(苦笑)