Imperial Circus Dead Decadence
紅の闇に降り注ぐ漆黒の雨 (Kurenai no Yami ni Furisosogu Shikkoku no Ame) (Unplugged ver.) (Kanji)
降り止まぬ冷たい雨は 女神の涙に似て
宵闇(よる)を照らす篝の炎(ひ)が 瞳を焦がす

交わされた拒絶の嘘が 彼の想い引き裂いて
「死神(タナトス)が囁くならば 全てを委ねよう。」

永遠に続いたはずの 他愛のない日常は
残酷な運命(さだめ)を辿り 泡沫と散った
「消えてしまえ……。」

黒く黒く塗り潰されたこのセカイは終わり
数多幾千の記憶 全て棄ててしまえばいい
――この感情と共に。



夜空貫く稲妻は 断罪の鎚に似て
宵闇(よる)を侵す東雲の陽 足元照らす

棄てることの叶わぬ記憶 環を象り廻る
嘆きわたる福音の鐘が 夜明けを告げる
「輝いて……。」

紅く紅く染め上げられたこの肢体(からだ)は満てる
数多幾千の鎖 固く固く絡みつく
――この感情と共に。


生命(いのち)ある限りセカイは続く
精神(こころ)壊れてしまおうとも
「この魂を救い給う、神よ。
この身、朽ちてしまおうとも……。」

[あの日最後に交わしたのは、確かに別れの言葉だった。]
[それでも私は彼女のことを――]
「愛してる……。」

黒く黒く塗り潰された幸福(しあわせ)は戻らず
数多幾千の想い 無常の闇に消えてゆく

紅く紅く染め上げられたこの世界は廻る
数多幾千の記憶 失われて消えてゆく
――人の世の儚さよ。